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塾と教育 編集部
株式会社 塾と教育社

『塾と教育』(2018年6月号掲載記事)

大学発ベンチャーとして2014年に起業し、教育を受けたい人と教育機関とを結びつけるプラットホームを開発・運用する教育図鑑株式会社。2017年に本格運用を開始した私立中学校の情報提供サイト「中学図鑑」に続き、今年3月には学習塾の情報提供サイト「塾図鑑」をリニューアルオープンした。約4万8千人のユーザーが利用するサービスへと急成長している教育図鑑のコンセプトやビジョンについて、矢野一輝代表と営業・広報担当の田口亮太氏に伺った。


合格実績の背景にあるものを多角的な視点で伝えていく

昨今はインターネットを活用した教育サービスを提供するベンチャー企業が増えているが、矢野一輝代表は「インターネットで既存の教育を変える、教育業界にイノベーションを起こす、といった思いは教育図鑑にはまったくない」と断言する。

 「私たちは、優れた教育を実践する学校や塾、教育の方法や環境を工夫し、日々改善に努めている学校や塾を心から尊敬しています。しかし、今のメディアではその魅力が十分に表現できておらず、情報を必要とする人に適切に届いていません。だからこそ、学校や塾のさまざまな要素を整理してわかりやすく提示し、学びたい人が自分に合った学びを見つけるためのガイドになりたいのです」(矢野代表)


 「中学図鑑」「塾図鑑」の最大の特徴が、情報量の多さだ。サイト内の各学校や塾のページには、編集部の記者が取材した客観的な情報だけでなく、卒業・卒塾生や学校の教員、塾のスタッフや講師など、いわゆる“中の人”が発信する情報も豊富に掲載。コンテンツは随時更新でき、どんどん増やしていくことができる。

 「学校情報をまとめた書籍やホームページからは、同じような情報しか得られません。また、ネット上の掲示板や口コミは有用な情報源ではあるものの、偏りや誤りがあることも少なくありません。でも実際は、体育大会の競技に特徴がある学校もあれば、ノートテイキングを工夫している、自習室にこだわっている、という学校や塾もあります。そして、そうした先生やスタッフの日々の工夫や努力が、生徒の成績や意欲の向上につながっているはずなんです。合格実績という結果だけでなく、その背景にあるものを多角的な視点で伝えていきたいと考えています」(矢野代表)

学校から塾への“逆引き”で潜在的ニーズ層にリーチする


一方、同じ教育機関でも学校と塾とでは情報検索の事情が異なると、矢野代表は言う。

 「インターネット上のアクセス数について学校と塾とを比較すると、塾は学校の9分の1くらい。塾については塾選びのときに調べるだけなんです。しかも、A塾というワードでネット検索するのは、A塾をすでに知っている人や入塾を考えている人です。多くの塾はホームページに力を入れていますが、それだけでは塾生は増えません。塾生を増やすためには、A塾に合うかもしれない人やA塾をまだ知らない人、つまり潜在的ニーズ層にリーチしなければなりません。しかし、それが可能なメディアはありませんでした」(矢野代表)

 「潜在的ニーズ層にリーチするには、学校から塾へと逆からアプローチする必要がある」と考えて着手したのが、「学校に興味がある人を塾に流す仕組み」作りだ。ユーザー目線で考えると、「学校に入るための塾選びができる仕組み」ということになる。例えば、「中学図鑑」のB学校のページに「塾図鑑」のA塾の講師が入試解説記事を投稿したり、A塾に通っていてB学校に合格した卒業生の声を掲載したりすると、ユーザーにはA塾がB学校の入試に強いということが伝わり、A塾の説明会に行こうという流れになる。教育図鑑では現在、この仕組みを構築しつつある。

受験生や保護者が求める情報を効率よく発信できる

 「塾図鑑」で塾の情報を発信する流れはシンプルだ。掲載は教室単位で、「ホームページなどとは異なり、ほとんど手間をかけずに作ることができる」と営業・広報担当の田口亮太氏は言う。

 「インタビューまたはアンケートにお答えいただき、まずはこちらで初期コンテンツを作ります。インタビューの場合は半日から1日程度なので、業務の妨げにもなりません。お聞きする内容は、受験生や保護者の声から作成した300あまりの質問事項なので、塾選び中の受験生や保護者が知りたい情報を発信することができます。その後、コンテンツを追加したいときは塾の方で作成していただくか、こちらで継続的に取材をして更新していくことも可能です。サイトはブログを書くのと同じような感覚で書き込めるので、更新作業も大きな負担にはならないはずです。ご利用いただいている教室様は、入塾説明会の日程や日々の授業の様子などをアップされていて、更新頻度の高い教室様ほどアクセス数も伸びています。また、ホームページを作ったものの見てもらえていないという塾の場合、ホームページのコンテンツを『塾図鑑』に移すだけでも集客効果があります。」(田口氏)


 さらに、「塾図鑑」に掲載をすると、4万8千人のサイト会員に向けてメールで案内ができる。会員の居住エリアや学年を絞ることもできるので、ターゲットにダイレクトにアプローチができると好評だ。当初は4名のみしか受講者がいなかったが、会員宛のメールサービスで中学入試対策講座の案内を出したところ30名ほどのお問い合わせがあり、最終的には20名を超える受験生が受講するようになったケースもあると言う。


 現在、首都圏の中学校・塾(中学受験)を中心に掲載しているが、今年中には高校受験、そしてその後は大学受験、さらに全国へ広げていきたいと、矢野代表は大きなビジョンを描いている。2017年にサイトの本格運用を開始して以来、1年あまりでユーザー数を大きく伸ばしている教育図鑑。その株主や応援団にはインターネット業界の錚々たるキーパーソンや有名企業が名を連ねており、教育業界を超えて期待が集まっている。(『塾と教育』6月号)


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